光と影

日差しの強い日は、影も濃く映る。

これは当たりまえの物理現象だが、まさに対人関係においても同じ現象が起こる。

たとえば、性格がとても明るくて、美人で、仕事も出来そうな雰囲気の女性を目の当たりにすると「わぁ~素敵!と素直に思ったり、少し嫉妬したりと。
これは普通の反応だ。

一方で、そういう素敵な人(光)と対峙すると、劣等感(心の闇)を強く感じることがある。
これは、心が光に照らされ、影が強調された状態だ。

でも、劣等感が強いと、その影を直視できない。
潜在意識では自分自身を全力で否定しているから、それを認めてしまうと自己の存在が危ぶまれるからだ。

それどころか、自分を守ろうとして、対峙する存在(光)を否定したり、正しさに固執したりする、といった反応が出る。

対人関係で強い劣等感を抱いたときは、心の影に気づく絶好の機会になる得るが、たいていはベクトルが外へ向けられているため、感情が乱れた原因が外にあると思い込んでしまう。

しかし、光の存在と対峙したときに心の影が浮き彫りになった状況を直視すれば、嫌悪感を抱いた原因が自分の心の中にあるのは言うまでもない。

だから、強い劣等感を抱いたときこそ、ベクトルを自分へ向け、心の闇に向き合うタイミングなのだ。その際は、誠実さや勇気が必要になる。